愛知県の名古屋市は首都圏・関西圏に次ぐ都市であり、中部地方で最も人口が多い市です。中心部には中部地方最大級のビジネス街・繁華街が存在するため、これから事業を始めようと考えている方に最適な都市だと言えるでしょう。
さらに、名古屋市には中小企業を支援するさまざまな種類の補助金・助成金が用意されています。今回の記事では、愛知県名古屋市特有の補助金・助成金制度を紹介します。名古屋市で事業をスタートしたい、拡大したい、新しい取り組みをしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
愛知県名古屋市における補助金・助成金の特徴
名古屋市では、ものづくりやIT化、省エネや環境対策、働き方改革や人材育成など、テーマ別にさまざまな支援が用意されています。例えば、デジタル技術を活用した業務効率化に対する補助や、新たなビジネスモデルへの挑戦に対する支援など、時代のニーズに合わせて制度も進化しています。
また、助成対象となる経費には、設備導入費や専門家への相談費、広告宣伝費、研修費などが含まれることもあります。特定の要件を満たすことで補助率が上がる制度もあるため、事前の情報収集と計画的な申請が重要です。
愛知県名古屋市で補助金・助成金を活用するメリットと注意点
続いて、愛知県名古屋市で補助金・助成金を活用するメリットと注意点について見ていきましょう。
メリット：事業の幅を広げるチャンスに
補助金や助成金を活用することで、本来なら資金的に断念せざるを得なかったプロジェクトに挑戦できる可能性が広がります。さらに、行政機関が支援することで取引先や顧客からの信頼度も高まるという副次的なメリットもあります。
注意点：申請準備と実績報告が重要
ただし、補助金や助成金は申請書類や事業計画の作成、採択後の実績報告など、一定の手間と時間がかかる制度です。また、補助対象期間や使用用途に制限があるため、制度内容をよく理解したうえでの活用が求められます。制度の公募時期も限られているため、定期的な情報チェックが欠かせません。
愛知県名古屋市で実施している独自の補助金・助成金一覧
続いて、愛知県名古屋市に事務所・社屋を構える企業が対象になる補助金・助成金を紹介します。自社が申請できる補助金・助成金がないか確認してみましょう。
愛知県名古屋市の補助金・助成金1.名古屋市本社機能等立地促進補助金
東京23区内などから、名古屋市内に本社機能を移転・開設する企業を対象とする補助金です。
補助限度額が10億円に設定されており、対象企業に業種の縛りはありません。
【支援内容】
建物の賃貸料（36ヶ月分）・建物建築工事費または取得費（土地を除く）・機械設備購入費及び什器備品購入費（50万円未満のものは除く）・移転に係る運搬料などの一部を補助。
補助率：10％〜50％以内
補助限度額：最大10億円
正規常時雇用者の異動に1人あたり最大100万円・本社登録の移転に最大500万円の加算あり。
【補助金の対象者】
東京23区内から・その他の地域から本社機能を名古屋市に移転する。または、名古屋市に新規事業所・研究施設を開設する場合。
【公式資料】
愛知県名古屋市の補助金・助成金2.名古屋市企業進出促進補助金
現在市外に拠点を持ち、名古屋市内部で新しく事業を開設する企業は開設に係る経費の一部補助を受けられます。
【支援内容】
名古屋市に新たに開設する事務所の貸借料最大12ヶ月分（敷金・保証金・消費税を除く）
補助率：50％以内
補助限度額：1,000万円
本店登記を移転する場合は100万円の加算あり。
【補助金の対象者】
市外の企業が名古屋市内の建物を貸借して事務所を開設する場合。
かつ、下記の対象企業に該当しなければいけない。
・ICT企業
ICT・ロボット・デジタルコンテンツ・クリエイティブ分野を主に事業活動の対象とし、法人設立後3年以上が経過している企業
・外資系企業
外国為替及び外国貿易法に規定する会社など、及び当該会社などが発行済み株式の内、3分の1超の数の株式または出資金額を有し、法人設立後3年以上経過している企業
・スタートアップ企業
デジタル化・グリーン化などの新技術や新しいビジネスモデルを活用して成長を目指す法人設立後10年未満の企業
・グロース企業
資本金1,000万円以上・直近の事業年度の売上げが1億円以上、または経常利益1,000万円以上であり、今後の成長が見込まれる法人設立後3年以上経過した企業
【公式資料】
愛知県名古屋市の補助金・助成金3.スタートアップ企業支援補助金
今後成長が見込まれる企業を応援するために、名古屋市ではスタートアップ企業の創業時に必要な経費の一部を補助します。設備投資費のみでなく従業員の賃金や外注費も補助対象になることから、実用的な補助金だと言えるでしょう。ただし、補助金の交付決定後に発注又は契約し、補助対象期限内に支払いが完了するものが補助対象となります。
【支援内容】
・従業員に関する経費（従業員の賃金など）
・事業所に関する経費（新規貸借料・工事費・備品購入費・リース料など）
・広報や外注などに関する経費（広報費・委託外注費など）
・その他（託児に要する費用・手数料・謝金など）
補助率：対象経費の3分の1以内（ナゴヤイノベーターズガレージ等登録者は2分の1以内）
補助限度額：最大100万円
【補助金の対象者】
名古屋市内で新たに事業を始める新規創業者または、名古屋市内に本社などを構える創業5年以内の中小企業で新しい取り組みをスタートする創業者。開設から3年以内に対象の事務所を休廃止した場合、補助金の返還が求められる。
【対象期間】
第一期募集：令和7年4月10日〜令和7年5月12日
第二期募集：令和7年7月1日〜令和7年7月31日
【公式資料】
愛知県名古屋市の補助金・助成金4.スタートアップ等販路開拓支援補助金
名古屋市は、販路拡大・事業拡大を支援する目的で、名古屋市内に本社機能を置く企業が、東京23区に新たに拠点を設ける活動に必要な経費の一部を補助しています。
【支援内容】
共益費も含む貸借料の6ヶ月分
補助率：補助対象経費の2分の1
補助限度額：最大100万円
【補助金の対象者】
スタートアップ：名古屋市内に本社機能を置く創業5年以内の中小企業（最低投資額60万円）
チャレンジ：名古屋市内に本社機能を置く創業5年超えの中小企業（最低投資額100万円）
【対象期間】
令和7年4月1日〜令和7年12月26日
【公式資料】
令和7年度名古屋市スタートアップ等坂路開拓支援補助金のご案内
愛知県名古屋市の補助金・助成金5.名古屋市内企業再投資促進補助金
名古屋市では、20年以上名古屋市内で工場などを有する企業が、市内で再投資をする時に必要な経費の一部を補助します。
【支援内容】
固定資産取得費用（消費税及び土地取得費などを除く）
中小企業補助率：10％以内
中堅企業補助率：5％以内
大企業補助率：4％未満
中小企業限度額：最大10億円
中堅企業限度額：最大5億円
大企業限度額：最大5億円
【補助金の対象者】
愛知県の「新あいち創造産業立地補助金」の採択を受けており、20年以上の間名古屋市に工場などを有する企業が、工場・研究所の新増設などを行う場合。
【対象期間】
工事着工（設備一新の場合は発注日）の30日前まで
【公式資料】
愛知県名古屋市の補助金・助成金5.名古屋市航空宇宙産業設備投資促進補助金
名古屋市では、航空宇宙産業に取り組む中小企業の生産量を増やす・販路を拡大し、さらに高度な業務への対応をサポートする目的で、市内の事務所の設備機器・ソフトウェアの導入に必要な経費の一部を補助します。
補助金の交付を受けるためには、設備・機械・ソフトウェアを発注する前に、交付申請を行う必要があります。
【支援内容】
補助率：補助対象経費の10％以内
補助限度額：1事業者につき1年度あたり1,000万円
【補助金の対象者】
補助対象事業者が名古屋市内に事務所を所持しており、航空宇宙産業に関する設計・製造・検査で使用するソフトウェア・機械設備を購入し、設置または構築する企業。（補助対象経費は消費税抜きで500万円以上）
【対象期間】
令和7年9月30日
【公式資料】
まとめ：【2025年最新】愛知県・名古屋市の補助金・助成金一覧
いかがでしたか？今回の内容としては、
・愛知県の名古屋市にはさまざまな種類の補助金・助成金制度が用意されている
・特にスタートアップ企業や名古屋市に移転を希望する企業への補助が多い
・これからビジネスをスタートしたいと考えている方は名古屋市を拠点にすると良い
以上の点が重要なポイントでした。愛知県名古屋市には非常に多くの種類の補助金・助成金が用意されています。自分が活用可能な制度があるか、確認してみましょう。
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